手足口病が大流行!【子供の夏の病気】

2024年7月現在、全国的に手足口病が拡大しており多くの都道府県で手足口病警報が発令されています。

今回は子供の集団生活で感染しやすい手足口病について書いていきます。

手足口病とは?

どんな症状?

主に2歳以下が多く発症し、全体の9割が5歳以下です。

2㎜~3㎜の水疱性発疹が口内、手のひら、足のうら、足の甲などに発現し、

まれに肘、膝、おしりなどにも水泡性発疹が現れます。

3人に一人程度発熱が見られますが高熱は少なく、38℃以下がほとんど。

口の中に水疱ができるため食欲減退や水分補給を嫌がり脱水症状になることがあるため

刺激が少ない柔らかく薄味の食べ物を食べさせたり経口補液でこまめな水分補給を心がけましょう。

まれに髄膜炎、小脳失調症、AFP、脳炎などの合併症になることがあり、手足口病の原因となるエンテロウィルスによる死亡例が3例確認されています。

感染経路や予防対策は?

感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染で、多くが保育園・幼稚園などの乳幼児が集団生活をする場所で感染します。乳幼児が多い理由はまだエンテロウィルスに感染したことがないからであり、ほとんどの人が感染を経験し免疫を獲得しますが1度経験すれば2度とならない訳ではなく原因となるエンテロウィルス・コクサッキーウィルスなどは10種類以上あり、異なるウィルスに感染すると何度も手足口病になることがあります。

 予防対策としてはこまめな手洗いが効果的であり、特にトイレ後の手洗いが重要です

アルコール消毒は効果が低いとされているため、消毒する場合は次亜塩素酸ナトリウムやポビドンヨードで消毒しましょう。

どんな治療するの?

 手足口病に対する治療法はなく、抗生物質も効果はありませんが合併症の恐れもある為、病院は受診しましょう。水疱性湿疹に対してステロイド剤を塗布すると悪化してしまうことがある為絶対に避けてください。元気がない、頭痛、嘔吐、高熱、発熱が2日以上続く場合は髄膜炎や脳炎になる恐れがある為、医師に相談しましょう。

保育園や幼稚園学校はいつから行っていいの?

手足口病は、学校で予防すべき伝染病1~3種に含まれていない為、必ず休まなければならないという日数制限はありません。回復した後もウイルスは長期にわたって排泄されることがありますが手足口病の大部分は軽症な疾患で、流行阻止を狙っても効果は少なく感染拡大しても問題は少ないため、厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、手足口病に感染したあとに保育園への登園を再開する目安は「発熱や口腔内の水疱ほう・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること」と定められています。

今回は手足口病にスポットを当ててみましたが、手足口病かな?と思ったら迷わず病院に行き医師の診察を受けましょう。