子供の夏風邪に注意!

アデノウィルスが原因の病気

今年は子供の感染症が流行するようです。

理由としては新型コロナウィルスが感染症法の5類に移行して1年が経ち感染症対策への意識が薄れつつあること。また、コロナ禍で対策をしていた分、感染症にかからずに免疫を獲得できなかったことが原因のようです。今回は代表的な子供がかかりやすい夏風邪について書いていきます。

冬の風邪と夏の風邪両方とも原因はウィルスですが、冬の風邪の原因となるコロナウィルスやRSウィルスなどは低温で乾燥した環境で活発になります。それに対し夏風邪の原因となるウィルスは高温多湿で活発になるウィルスです。

代表的なものはアデノウィルス・エンテロウィルスというウィルスで子供を中心に感染します。

アデノウィルスとは

アデノウィルスは50種類以上の型があり、種類によって症状が違うといわれています。

症状により病名が決まるようです。

感染経路

・飛沫感染

・接触感染

・経口感染

咳・くしゃみなどの飛沫や同じタオルを使ったり感染した手で触ったドアノブなどが感染経路になることが多いようです。

咽頭結膜熱(プール熱)

・高熱 39℃~40℃の高熱が5日ほど続く

    (37℃~38℃を行ったり来たりする)

・頭痛、腹痛、下痢症状

・のどの痛みや腫れ

・耳や首のリンパが腫れる

・結膜の充血、目やに

プール熱は高熱やのどの症状、目の充血や下まぶたの炎症が強く見られます

以前はプールを介して感染することが多かったことからプール熱と呼ばれているようですがプールを介さなくてもくしゃみなどの飛沫で簡単に感染する感染力の強いウィルスです

流行性角結膜炎

目が充血し、目やにが出ます。子供から大人まで幅広い年齢層に発症します

流行性結膜炎は学校感染症の一つで、学校保健安全法上伝染の恐れがなくなるまで

登校は禁止されます。

胃腸炎

小さいお子さんに多く、微熱・腹痛・嘔吐・下痢などが見られます

ロタウィルスによる胃腸炎に似た症状が出ます。

出血性膀胱炎

トイレが近くなる頻尿になり血尿が出ます

また、排尿時に痛みを生じます

2~3日で症状がなくなり、血尿は10日ほど続くことがあります。

治療

ウィルスに直接効く薬がないため対症療法となります。

自宅で安静にする事で徐々に緩解していきます、

解熱剤・炎症を抑える薬・痛み止めなどが処方される場合が多いようです。

予防をするには手指消毒やマスクの着用等コロナ禍で行ってきた予防法の他、

家族でも同じ食器やタオルを使わないなどの対応が有効なようです。

次回は「ヘルパンギーナ」や「手足口病」の原因となるエンテロウィルスについて書いていきたいと思います。