春になりやすい病気「麻しん(はしか)と風疹」

新学期が始まり気温も春らしく暖かくなってきましたね、新学期は集団生活の始まり。病気がうつる可能性がぐっと上がります。今回は人から移りやすい病気の麻しん(はしか)と風疹について書いていきたいと思います。

麻しん(はしか)と風疹は、両方ともウイルス感染症であり、似たような症状を引き起こすことからしばしば混同されることがありますが、実際には異なる病気です。以下にそれぞれの特徴を簡単に説明します。

麻しん(はしか)

原因: 麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。

感染経路: 麻疹ウイルスは、くしゃみやせき、話すことなどによって空気中に放出され、他の人に感染することがあります。

症状:約10日間の潜伏期間を経て発症します。

高熱、せき、鼻水、目の充血、発疹などが現れます。特に発疹は全身に広がり、頭部から体幹へと広がっていく特徴があります。

感染力: 非常に強く、感染者の咳やくしゃみから放出されたウイルスが数時間後まで空気中に残るため、感染拡大が懸念されます。

合併症: 中耳炎や肺炎、脳炎などが挙げられます。妊娠中の感染は流産や早産、先天性麻痺などのリスクが高まる可能性があります。

予防方法: 麻しんの予防接種が有効で、生後1歳と5歳の2回が推奨されています。

風疹(ふうしん)

原因: 風疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。

感染経路: 風疹ウイルスも空気中を浮遊して感染力が高いですが、麻しんよりは広がりにくいです。

症状:約14~21日間の潜伏期間を経て発症します。

発熱、発疹、リンパ節の腫れなどが現れます。発疹は体幹から四肢に広がっていく特徴があります。

感染力: 一般的には軽症であり、自然に治癒することが多いですが、妊娠初期に感染すると胎児に重篤な影響を及ぼすことがあります。

予防方法: 風疹の予防接種が有効で、1歳から2歳にかけての間に1回接種することが一般的です。

麻しんと風疹はいずれも感染力が強く、合併症や重篤な影響を及ぼす可能性があるため、予防接種の受けることが重要です。感染予防のためにも手洗いやマスクの着用などの予防策を実施しましょう。